【爵王戦 3戦目】微差のオーラスで覚悟の裸単騎、勝利を手にしたのは?
文:わぶー 2021/10/13
2021/10/12、バー高の誕生日に爵王戦の2~6戦目が行われた。
2戦目でバー高がトップを取り、若干の順位変動はあったものの、未だこばけんが独走し、たまばは4-3着、コヤヤッコも2-4着と厳しい滑り出しとなっていた。
1戦目の観戦記はこちら
東1局 親:コヤヤッコ ドラ:
ダブドラ1の5800が見える配牌をもらったコヤヤッコ。2順目で索子の順子が完成した。対面のこばけんはポンで聴牌できる好配牌。
鳴くまでもないと,を引き入れ、とのシャンポン待ちでリーチをかける。「いい加減私にもトップを寄越しなさい」とばかりの気迫の親リーが飛んできたが、こばけんは既にの聴牌を入れている。一発でつかんだのはたまば。
悪配牌から混一色を見てを切り損ねてしまい、更にはを掴んでしまった。ヒントの無い切りリーチには切りづらく、現物の4mを切ると手が崩れてしまう。粘って打ちだした東が刺さり、
親満貫12000点となった。
南3局 親:こばけん ドラ:
1人浮いたトップ目から4順目リーチがかかった。待ちはの3面張。これは近いうちにツモるだろうと思われたが…?
、、、とプッシュしたたまばがで聴牌し、見事にドラのでツモ和了った。ダブ南ドラ2の7900の加点。
南4局 親:たまば ドラ:
前局のたまばの和了でオーラスはこのような点数状況になった。
- たまば 30400
- コヤヤッコ 33100
- バー高 18500
- こばけん 18000
今回は順位点がMリーグルールとなっているため、半荘終了時に1着で5万点、2着で1万点、3着で-1万点、4着で-3万点の清算が行われる。たまばとコヤヤッコは2700点差だが、オーラスの今に限っては2翻の和了かノー聴罰符の1000~3000点が役満の価値を持つ状況になったのだ。
配牌はたまばが優勢。たまばは南・赤の仕掛けで2900もしくは1000オール、条件を満たしている。他家はなんとか役牌を重ねたい手格好だ。
最初に仕掛けたのはたまば。チーもポンもできる二向聴となった。
8順目にを自力で引き入れて一向聴。ラス目のこばけんも一向聴。バー高とコヤヤッコは未だ形は重たい。
9順目でまさかの2つ目のカン!しかもまだ一向聴である。一般に手牌が短くなることは守備力の低下に繋がるし、この場合とを切っているこばけんに対する安牌にもなり得る。
しかしここで打点は全員に必要なく、順子をつくるのに必要ななどをカンで残り0枚にすることで和了に向かいにくくする効果と威圧効果もある。一方、ドラが増えることでこばけんかバー高のトップや2着を狙う跳満条件をつくるリスクも大きい。
11順目にたまばがチーしてなんと裸単騎に!
同順にこばけんがチーして聴牌を取った。とのシャンポンの形である。和了るというよりは、ノーテン罰符でバー高を捲るもしくはたまばからの出和了のみを期待したということだろう。
ヒリヒリとした捨て牌3段目を終え、たまばとこばけんの聴牌流局となった。
バー高もドラドラの七対子が完成しそうではあったものの、たまばにもこばけんにも放銃できない状況でオリを選ぶこととなった。最終スコアはノーテン罰符の移動で1-2と3-4着が入れ替わり、以下のようになった。
終局
今局はたまばの積極的な攻撃が実を結び、オーラスは気迫の裸単騎でトップをもぎ取った。ここからどれほどポイントを捲ることができるかに期待がかかる。コヤヤッコは序盤のリードは大きかったが聴牌後の放銃が目立ち、悪い偶然が多い一局となった。こばけんとバー高は一度も和了ることが出来ず悔しい結果となったが、まだポイントには余裕があるため、ここからの立ち回りに注目したい。
下3人が団子になり、これからの展開が楽しみになった爵王戦。次の観戦記をお楽しみに。