【爵王戦 8戦目】セレブ打法コヤヤッコが遂に会心の和了でトップ奪取

文:わぶー 2021/10/20

2021/10/18、この日は爵王戦の7~10戦目が行われた。

7戦目終了時点の戦績

7戦目までの成績はこばけんが独走しており、たまばバー高が競っている状況。過去の4回の雀魂1DAY大会では2度の優勝を飾り、旧雀魂リーグでも好成績を残し、両系高打点にこだわる立直には定評があるコヤヤッコが今季は不調である。6戦目終了時点では「普段の連対率重視ではなく、トップを目指す麻雀の押し引きのバランスが掴めていない」と語っていた。

実際、普段モダンジャン研究会で採用している順位点に比べると爵王戦で採用しているMリーグ順位点は1位がとても偉い。(下表参照)

モダンジャン研究会標準爵王戦(Mリーグ準拠)
1位+35,000+50,000
2位+5,000+10,000
3位-5,000-10,000
4位-15,000-30,000
順位点の比較

ネット麻雀の段位戦とも違う意味で順位が大きいルールになっているため、1位を一回取ることで3,4位を1回ずつとっても帳消しにできるアドバンテージを得る。よって日常の段位戦より打点や攻め寄りの押し引きになりやすい。

開催3日目となった2021/10/18、押し引きのバランスを整えてきたコヤヤッコが当日初戦となった7戦目では2着を掴み取り、僅かに浮上した。

東4局 親:コヤヤッコ ドラ:

東1局でバー高に2000点を放銃して3着目で親を迎えたコヤヤッコ、ドラドラで筒子3面張の手牌でぜひとも加点したい場面で上家のたまばから立直がかかる。

たまばはモロヒッカケ(リーチ宣言牌の筋待ち)の間待ちで、順目が早いこともあり、出和了もツモも十分に期待できるところだ。

まさかの一発でネックのカンチャンが埋まって現物のを切っての3面張の聴牌を入れた。

次巡、こばけんが2枚ある筋の牌でオリ、バー高も現物がないため端牌で様子見をしたところでを一発でツモった。ツモ・平和・ドラの3900となった。

南2局 親:バー高 ドラ: 

その後何度かの点棒のやり取りが行われ、

  1. バー高   32,300
  2. こばけん  28,600
  3. コヤヤッコ 26,000
  4. たまば   13,100

という点数状況でトップ目の親番が回ってきた。バー高以外の3者はトップ目にこれ以上加点されるのは何としても避けたい状況だ。

親の配牌がこちら。いいとは言わないまでも3ブロックとくっつきのタネは十分といったところか。ドラのを引いて123, 234の三色同順あたりに伸びれば決定打にもなり得る手だ。から切って自然に進めていく。

コヤヤッコに入って手は3ブロックながら好みの立直・平和・一盃口にのドラドラが見えそうな手牌だ。

13順目、一盃口は崩れたものの、聴牌に至る。たまばカンによるドラも併せて満貫確定の両面立直を放った。カンによって手組を変えさせられた影響か、他家は全員一向聴で追いつけていない。

バー高がを引き入れて無筋のを切った!の平和・ドラ1の聴牌を入れた。立直をしなかったのはが立直の現物で、こばけんも併せて打っており、周りのオリやコヤヤッコからの直撃も狙えるからだろう。

しかしダマ聴なんてなんのその、を一発ツモ。

が裏ドラ表示牌にも鎮座。立直・平和・一発・ツモ・ドラ5で4,000-8,000の加点となった。

オーラスにはコヤヤッコの倍満を親被って3着目に落ちたバー高が4,300点差の2着目こばけんをかわすべく一発・裏1・ツモのうち2つを満たすか直撃条件の立直を敢行。

立直・平和・タンヤオ・ドラ3の跳満の勝負手を育ててオリれないばたまから見事一発で打ち取り、2着に滑りこんだ。

終局

今局はコヤヤッコの多面張や両系高打点リーチが刺さり見事に1位を獲得した。この後さらに2着1着を取り、総合2着のバー高まであと一歩に迫った。条件戦をさせた時のバー高の手作りも流石と言えるだろう。